いろんな思い出がよみがえってきます。
写真とコラムによる、懐かしの昭和アイス。
昭和30年代から60年代にかけて登場した、昭和アイスを集めました。
コラムは、日本アイスクリーム協会が1998年にPRの一環として募集した「アイスクリームの話」の応募作品の一部です。
それは、私が4~5歳の頃の冬でした。
家は新潟の山間部にあり、一番近所のお店が歩いて10分以上の所にありましたが、そのお店にも冬にはアイスクリームは置いてありませんでした。でも、私はその日、アイスが食べたかった。
「アイスが食べた〜い!」と泣きわめいていました。母は「そんなこと言っても売っていないんだから仕方ないでしょ!」と怒り出す始末。
その母が私に差し出したのは、兄か姉が買っていた学研の「科学」。「雪と塩と卵と牛乳と砂糖でつくるアイスの作り方」が載っていました。
怒っていた母も私にねだられ、しぶしぶ作ってくれました。シャリシャリというシャーベットのようなアイスでしたが、甘くて美味しかった。
お母さんの味がしました。